2008年5月8日(木)「しんぶん赤旗」

道路特例案あす採決

参院委理 与党・民主が合意

徹底審議を大門氏が要求


 参院財政金融委員会は七日の理事懇談会で、政府提出の道路整備財源特例法改定案の審議日程について協議しました。与党と民主党は、九日に福田康夫首相出席のもと同委員会と国土交通委員会の連合審査会で質疑を行った後、採決することで合意しました。これにより、同改定案は十二日に本会議で採決されることが確実となりました。

 同改定案は、参院の委員会では、四月二十四日に連合審査会で二時間審議したにすぎません。日本共産党の大門実紀史議員は財金委理事懇で、「審議はきわめて不十分だ。採決はまだ早い」と述べ、徹底審議を尽くすよう要求しました。

 政府・与党は先に、二〇〇九年度から道路特定財源を一般財源化し、「道路中期計画」も五年に短縮することで合意しています。しかし、同改定案は、今後十年間、道路特定財源を維持するとともに、十年間で総額五十九兆円を注ぎ込む「道路中期計画」の前提ともなっており、根本から矛盾します。参院では、この点を徹底して審議することが求められています。

 与党側は、今回の採決決定を受け、十二日以降、衆院で三分の二の多数による再議決、成立を強行する構えですが、矛盾に満ちた法案のごり押しという点でも、参院の意思を否定するという点でも、一片の道理もありません。



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