2008年4月28日(月)「しんぶん赤旗」
高齢者医療高知シンポ
“老人一票一揆だ”
病院長・老人会長・県部長ら
高知市のRKCホールで二十七日、高知の医療と介護の問題を話し合うシンポジウムが開かれました。日本共産党高知県委員会と「日本共産党と緑心会」県議団が主催したもので、会場いっぱいの六百人が参加、「年金給付があやふやなのに、後期高齢者医療制度の保険料だけ天引きされるのはおかしい」などの質問が飛び交い熱気にあふれました。
塚地さち県議が司会を務めました。パネリストの田中誠上町病院院長(県医師会前常任理事)、田中きよむ高知女子大教授、川村信夫高知市老人クラブ連合会会長、畠中伸介県健康福祉部長、春名なおあき衆院高知1区候補の各氏が発言しました。
田中誠氏は、「高知県は全国の十年先を行く老人県」とのべ、療養病床削減の具体的な影響について言及。「療養病床は高知の文化。経済的効果もおおきい」とのべました。
川村氏は、後期高齢者医療制度は医療費抑制を前提にしており、高齢者の立場と人権を無視したもの、チンパンジーの群れは長老を大事にする習性があるが、後期高齢者医療制度はそれにも劣る、と指摘しました。「全国の老人は一票をもって老人一揆を起こそう」と呼びかけました。
田中きよむ氏は、後期高齢者医療制度の問題点を指摘し、畠中氏は県の「地域ケア体制整備構想と療養病床の再編成」について発言しました。
春名氏は、軍事費などのむだ遣いをやめ、大企業などが負担能力に応じた負担をおこない、安心して長寿を祝える政治をつくりましょう、と話しました。
発言のあと、十八通の意見が出され、パネリストが答えました。
「療養病床は世界にない優れた制度、残していくべきもの」「後期高齢者医療制度は、制度的にも不備な点が多い。制度の改善の要求を突き上げていくことが大事です」などと語りました。
参加者(73)は「医療現場の人の生の声を聞けて大変よかった。元気がでました」と話していました。
県委員会は、高知市内や南国市、須崎市などの病院や診療所約三百カ所を訪問し、シンポの案内と医療問題のアンケートをお願いしました。また、後期高齢者医療制度の署名をとりながら、案内活動をしました。高知市老人クラブ連合会は、会員にシンポの案内チラシを配布して参加を呼びかけました。医療現場で働く労働組合の人たちは、会報で参加を呼びかけました。
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