2008年4月26日(土)「しんぶん赤旗」
中国政府
ダライ・ラマ側と協議へ
国営テレビ “近日中に接触”
【北京=山田俊英】中国国営中央テレビは二十五日、中国政府の「関係部門」がチベット仏教指導者ダライ・ラマ十四世の個人代表と近日中に接触し、協議する準備をしていると伝えました。
「ダライ側が繰り返し会談再開を求めたことを考慮した」といいます。
この報道は、「中央政府の政策は一貫しており、対話の門はいつでも開かれている」との立場を繰り返しました。同時に、「接触、協議を通じ、ダライ側が祖国分裂活動、暴力活動の扇動、北京五輪破壊活動を実際の行動で停止することを求める。それがさらに次の会談の条件をつくり出す」と表明しました。
三月十四日にチベット自治区ラサで死者の出る暴動が起き、騒乱が他のチベット民族居住地に広がりました。
日本共産党の志位和夫委員長は今月三日、中国の胡錦濤国家主席に書簡を送り、事態の悪化を防ぐために、中国政府とダライ・ラマ側代表が、双方が承認しているチベットは中国の一部であるという立場で、対話による平和的解決をはかるよう要請しました。
また誰であれオリンピックをこの問題に関連づけ政治的に利用することには反対するとの立場を伝えました。
十八日に都内で行われた楊潔チ(ようけつち)中国外相との会談で志位委員長は、中国側が対話の障害と批判するダライ・ラマ側の問題点を含めて「対話のテーブルにのせて話し合うことが重要」との考えを伝えました。