2008年4月24日(木)「しんぶん赤旗」

女性医師 ゆとりなし

40歳代 74%に家事援助者

保団連調査


 全国保険医団体連合会(保団連)の女性部会(板井八重子部長)は二十三日、子育て世代の女性開業医の生活実態調査を発表し、七割の医科女性が家事を親などに頼らざるをえないなどゆとりのない生活実態にあることを明らかにしました。

 この調査結果は、同部会が厚生労働省内で記者会見したもの。調査は二〇〇七年六月十七日から一週間、四十歳代の男女の開業医九十六人(医科六十人、歯科三十六人)を対象に分析しました。

 その結果、医科女性の74%が「家事援助者あり」と回答。医科男性の44%を大きく上回りました。家事援助者の内訳は医科女性の場合、親61%、配偶者19%、ヘルパー10%の順。医科男性は配偶者88%、親12%でした。

 開業医の月あたりの残業時間は推計で、医科男性が七十二時間と「過労死」認定ライン(八十時間)に近い実態にありました。歯科男性は五十六時間、医科女性と歯科女性は各二十時間でした。

 板井女性部長は、病院の勤務医不足などの解決方法として開業医の活用がいわれていることを批判。「開業医は時間的余裕があるわけではない。とくに女性開業医は、家事を親に頼るなど苦労して地域医療を支えている」と話していました。


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