2008年4月21日(月)「しんぶん赤旗」

若手安保議連 再開へ

総会へ向け活動方針案

自民公の3党


 自民、民主、公明三党の若手国防族でつくる「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」は二十三日の総会で三年ぶりに活動を再開しますが、その新活動方針案が二十日、明らかになりました。

 新活動方針案では、自衛隊などの「国際平和協力活動のあり方をめぐる包括的な議論を深める」として(1)日米(軍事)同盟をより効果的なものとする集団的自衛権の議論はじめ領域警備、秘密保護など防衛法制の見直し(2)自衛隊の海外派兵を迅速に展開する一般法(恒久法)の制定(3)国家安全保障会議(日本版NSC)の創設――の三つの柱を中心に活動をすすめるとしています。

 さらに「本議連は、政党の垣根を越えて連携し、新しい時代の安全保障・危機管理体制を確立し」として、次の総選挙をにらむ政界再編の動きを視野に安保・防衛政策で一方の結集軸を用意する狙いも含んでいます。

 活動再開にあたって「若手議員の会」は体制を刷新し、新メンバーを募っています。世話人代表は中谷元(自民・元防衛庁長官)、前原誠司(民主党副代表)、上田勇(公明党政調副会長)の各氏。会の取りまとめは安倍晋三前首相の側近の西村康稔衆院議員(自民)が担当します。

 「若手議員の会」は二〇〇一年十一月に百一議員で発足。自衛隊と米軍との共同作戦態勢や自衛隊の海外派兵のための「安全保障基本法」制定などを掲げる一方、「新しい憲法の創造をも視野に入れ」(設立趣意書)、この間、メンバーの多くが政界で自衛隊海外派兵や憲法九条改悪の動きの旗振り役を担ってきました。

 〇四年二月の総会で中曽根康弘元首相が「安全保障の視点からの憲法改正」と題して講演。これを機に、会の活動は改憲重視の方向へ舵(かじ)を切りました。この総会に安倍前首相(当時自民党幹事長)、鳩山由紀夫現民主党幹事長が来賓として出席。安倍氏は「国家の根幹の問題で議論をひっぱってほしい」と期待を表明しました。鳩山氏は、引き続き会顧問に就任していました。



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