2008年4月17日(木)「しんぶん赤旗」

介護職場 待遇は劣悪

介護保険法改定案 参考人も改善要求

高橋議員が質疑


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(写真)参考人に質問する高橋千鶴子議員=16日、衆院厚生労働委

 不正を行う介護事業者への規制を強化する介護保険法改定案などについて専門家から意見を聞く参考人質疑が十六日、衆院厚生労働委員会で行われました。参考人からは、介護労働者の劣悪な労働環境の改善を求める指摘があがりました。

 全国福祉保育労働組合の清水俊朗書記次長は、介護を含む福祉労働者の約35%が月額十五万―二十万円、常勤パート労働者のほぼ全員が月額十万―二十万円という賃金水準にあり、「介護職場の人材確保問題は、利用者の生活や人権を守るうえでも、大変な状況にある」と強調しました。

 日本共産党の高橋千鶴子議員は質疑で、介護報酬の引き上げについて、介護の公的役割に照らして、保険料の値上げではなく、国の責任で支出すべきではないかと質問しました。清水氏は「これ以上、利用者の負担が増えることには反対。別の財源を含めて検討すべきだ」と答えました。学習院大学経済学部の遠藤久夫教授も、医療や介護への公的支出は「増やすべきだ」と述べました。

 高橋氏は、今日の介護の状況を生み出した要因について質問。評論家の樋口恵子氏は「二度の介護報酬引き下げや、民より金優先の改革がもたらした」と指摘しました。

 このほか、日本社会事業大学の村川浩一教授が参考人として意見を述べました。


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