2008年4月16日(水)「しんぶん赤旗」

特定財源

地方の道路とは別

京都で公聴会 山下議員に公述人


 参院総務委員会は十五日、京都市内で地方税法改定案などについての地方公聴会を行いました。

 公述人からは道路特定財源についての意見が相次ぎ、澤井勝・奈良女子大学名誉教授は「地方の道路は必要だが、それと道路特定財源は別で、結び付けないほうがいい。一般財源化しても必要な道路は優先的につくればいい」と述べました。

 汐見明男・京都府町村会長(井手町長)は「借金返済のための財源を工面しなければいけない」と暫定税率が廃止されたことの窮状を訴え。「歳入欠陥に陥らないよう手だてをしてほしい」と求めました。

 日本共産党の山下芳生議員は「一般財源化を地方はどう考えるのか」と質問。澤井氏は「道路だけでなく、福祉や教育にも使っていい。自治を促進する貴重な機会だ」と述べました。

 関西学院大学の小西砂千夫教授は「財源が担保されれば、一般財源のほうが望ましい」と答えました。

 また、連合京都府連合会の木村幹雄会長が「地方財政悪化の大きな原因は地方交付税の削減にある」と発言するなど、地方交付税削減に対する不満が噴出しました。澤井氏は、「自治体の職員数が大幅に削減され、臨時職員などが増える中で行政の劣化が心配される」と指摘。自治体業務を委託した先の労働者の労働条件が悪化し、「官製ワーキングプア」が生まれている実態を示しました。



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