2008年4月8日(火)「しんぶん赤旗」
総量削減目標設定を
温室ガス 市田書記局長が会見
日本共産党の市田忠義書記局長は七日、国会内で会見し、福田康夫首相が北海道洞爺湖町で開いた地球温暖化問題に関する有識者懇談会(五日)で、温室効果ガスについて業界別に削減可能量を積み上げる「セクター別目標」方式が議論されたことを批判し、「サミットの議長国として(日本は)国別総量削減目標をはっきりさせるべきだ」と主張しました。
この方式は、鉄鋼など業界ごとに削減可能量を積み上げて国の目標とするもの。先進国が果たすべき二〇二〇年までの国別の総量削減目標をあいまいにするものです。
市田氏は、同方式に国際的な批判があがっていることを指摘し、「法的拘束力もなく、産業界の自主的目標の積み上げでやるというやり方は、正しい解決にはならない」と強調しました。
さらに、有識者懇談会のメンバーの新日本製鉄の三村明夫会長が、排出権取引や国別の総量削減目標設定について強硬に反対し、産業界の自主性にまかせるべきだという立場に立っていることを指摘し、こうした産業界の姿勢が、正しい解決の障害になっていることを告発しました。
市田氏は、福田内閣が外交でも経済でも行き詰まり、支持率が20%台に落ち込むなか、「ばん回しようとしている地球環境問題でも、国際的に批判があがっている状況だ」と述べました。
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