2008年4月7日(月)「しんぶん赤旗」
後期高齢者医療制度
意見書、560地方議会に
広がる見直し・中止要求
七十五歳以上のお年寄りを強制加入させる後期高齢者医療制度について、中止や見直しを求める意見書などを可決した地方議会が、六日までに五百六十議会に達したことがわかりました。中央社会保障推進協議会と本紙が調べたものです。同制度は一日から始まりましたが、国民の怒りと廃止を求める運動は、ますます広がっています。
意見書を可決したのは、十五都道府県と五百四十五市区町村です。全自治体の30・1%にあたります。
意見書は、七十五歳以上の高齢者を対象に▽これまで保険料負担がなかった扶養家族を含め、原則として年金から保険料が天引きされる▽別建ての診療報酬(医療の値段)を設定する―などの問題点を指摘。同制度の中止や抜本的な見直しを政府に求めています。
二月三日付の本紙報道以降、新たに三重、鳥取両県と五十九市区町村(別項)が、制度の中止や見直しを求める意見書を可決しました。
京都府向日市議会では、「後期高齢者医療制度の廃止を求める意見書」が、日本共産党、民主党などの賛成多数で可決されました。自民、公明両党は反対しました(三月十八日)。岐阜県恵那市議会では、制度の見直しを求める意見書が可決されました。採決では、公明党市議だけが退席しました。(三月二十四日)
意見書を可決した地方議会
(2月3日以降判明分)
【北海道】赤平市、江差町、遠軽町、芽室町、足寄町、斜里町、鹿追町、新得町、浦幌町、更別村
【青森】鯵ケ沢町、大鰐町、階上町、田子町、東通村、佐井村、西目屋村
【秋田】東成瀬村
【山形】河北町、西川町、大石田町
【栃木】日光市、大平町
【東京】大島町、利島村
【千葉】一宮町
【神奈川】葉山町
【富山】高岡市
【福井】高浜町
【岐阜】大垣市、恵那市、高山市、池田町
【静岡】富士宮市、掛川市
【三重】三重県
【京都】向日市
【大阪】枚方市
【兵庫】淡路市、福崎町
【奈良】大淀町
【和歌山】田辺市、海南市、岩出市、日高川町
【鳥取】鳥取県、北栄町
【岡山】玉野市
【広島】尾道市
【福岡】北九州市、宗像市、小竹町、大刀洗町、遠賀町
【佐賀】神埼市
【長崎】大村市、佐々町
【熊本】苓北町
【宮崎】延岡市、西都市、清武町、高原町