2008年3月29日(土)「しんぶん赤旗」
英環境相
「京都」の目標達成可能
07年 温暖化ガス 前年比2%減
【ロンドン=岡崎衆史】ヒラリー・ベン英環境・食糧・農村相は二十七日、二〇〇七年の英国の温室効果ガス排出量について暫定統計結果を発表し、〇六年に比べて約2%低い六億三千九百四十万トンだったとし、京都議定書目標の超過達成が可能だとの考えを示しました。一九九〇年比では約18%低くなっています。
〇七年の二酸化炭素(CO2)排出量(森林吸収分を引いたもの)は、五億四千三百七十万トンで、これも〇六年比で2%少なくなりました。
CO2削減の理由については、発電燃料の石炭から天然ガスへの切り替えと、家庭と産業での化石燃料消費の低下によるものとしています。
ベン環境相は、「数字は排出量削減での前進を示すとともに、京都議定書の目標を超過達成する途上にあることを示している」と説明。しかし、「危険な気候変動を回避するためには、国内外で、より多くのことをしなければならない」とも述べ、温暖化対策のいっそうの強化を促しました。
英国は、京都議定書の下、温室効果ガスを一九九〇年比12・5%削減することが義務付けられています。
英議会は現在、二〇五〇年までにCO2を一九九〇年比60%減らすことを義務付ける気候変動法案を審議中です。
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