2008年3月20日(木)「しんぶん赤旗」

非正規の待遇改善を

全国センター発足

全労連 市民と協力し運動


 パートや派遣など非正規労働者と連帯して要求実現めざす全労連の「非正規雇用労働者全国センター」(準備会)の発足集会が十九日、東京都内で開かれました。

 同センターは、全労連内のパートや派遣、ヘルパーなど四つの組織の運動を束ねて弁護士や医者、学者など幅広い市民と協力して運動をすすめます。集会には約百人が参加し、情報発信のため開設したホームページが披露されました。

 非正規雇用の実態やたたかいが紹介されると、場内からは「えーっ」との驚きやため息がもれました。

 自治体の学童保育指導員の実態について「正規の三分の一の年収。一時金も退職金もない。ずっと働いていても非常勤。『偽装公務員』と呼んでる」と告発。東京都内の病院で夜間当直アルバイトで働く青年(27)は、「十五時間半拘束で時給にすると六百九十五円。救急車の受け入れ要請への対応までしている。労組に入り、東京の最低賃金違反だと訴え払わせた」と報告しました。

 「日本人も外国人も一緒にたたかいたい」。こう発言したのは浜松市の自動車工場で働く外国人労働者(48)。「三カ月の有期雇用で解雇や労働災害が問題になり、労働組合をつくった。有休が自由にとれ、作業着を会社負担にさせた」

 ヘルパー労働者の実態についても「賃金が安くて結婚できないからと『寿退社』する人がいる。利用者の家までいく移動時間分が払われず、必要な研修も自己負担。国に介護報酬の改善を求めたい」と報告がありました。

 あいさつした坂内三夫議長は、「貧困をなくし、希望をもって働ける社会を取り戻すために労働組合がたたかうことが求められている」と訴えました。



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