2008年3月19日(水)「しんぶん赤旗」
自民支部が民主に資金
埼玉の建設業界 別団体う回し提供
「二大政党」垣根なし 民主県連は「返却検討」
埼玉県内の建設業者でつくる自由民主党埼玉県建設支部(さいたま市浦和区、関根宏支部長)が、別の政治団体をう回させる形で、民主党県連などに資金提供をしていたことが十八日、政治資金収支報告書などで明らかになりました。民主党県連側は本紙の取材に、資金の返却を含めて検討すると回答しています。
同自民党支部側から民主党側への資金の流れは二ルート。第一は、民主党埼玉県総支部連合会(代表・枝野幸男衆院議員)が二〇〇四年から〇六年に開いた政治資金パーティー(政経文化の集い)で、三年連続してそれぞれ二十万円、合計六十万円分のパーティー券を購入したもの。第二は、山根隆治参院議員が支部長を務める選挙区支部が〇四年と〇六年に開いた政治資金パーティーでそれぞれ六万円、十万円の計十六万円分を購入しています。
パーティー券の購入元となったのは政治団体「埼玉県建設政治連盟」ですが、同連盟は自民党埼玉県建設支部からの寄付のみを収入源としている団体。しかも、事務所の所在地も事務担当者も同支部と同一で、同支部とまったく一体の関係にあります。
同支部は、業界団体である社団法人埼玉県建設業協会からの寄付のほか、県内建設業者約千人から年間百五十万円弱の「党費・会費」を集めています。
自民党支部が建設業界から集めた資金が民主党に流れたことになります。自民党と民主党の「二大政党」が、資金の面でも垣根を失っていることをしめしています。
枝野幸男衆院議員の話 県建設政治連盟がそうした団体だとはまったく知らなかった。現在調査中だが、事実であれば、返却する方向で検討したい。
山根隆治参院議員事務所の話 現在、民主党県連とともに事実関係の調査中です。
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