2008年3月18日(火)「しんぶん赤旗」
ソンミ虐殺 忘れない
40周年式典 日本の被爆者ら参加
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【クアンガイ(ベトナム中部)=井上歩】ベトナム戦争中の一九六八年三月十六日、クアンガイ省ソンミ村(現ティンケー村)で米軍部隊が女性、子ども、老人ら無抵抗の民間人五百四人を虐殺したソンミ村虐殺事件の四十周年追悼式典が十六日、同村で開かれました。同省の党・人民委員会幹部や住民が「このような惨劇を二度と繰り返させない」との誓いをあらたにしました。
式典には日本から原水爆禁止日本協議会(原水協)の澤田昭二代表理事(名古屋大名誉教授)ら四人の被爆者と、シンガー・ソングライターの横井久美子さん、学生、平和・民主団体のメンバーら約百人が参加。虐殺事件の際に数人のベトナム住民を救った元米軍ヘリコプター部隊のラリー・コルバーン氏、同村で平和記念公園などのプロジェクトを推進するマイク・ベイム氏ら数人のベトナム帰還米兵も参列し焼香しました。
同省のグエン・ホアン・ソン副主席は「残虐な行為を私たちは忘れることはできない。しかし、いまは固執せず、世界の平和、繁栄の将来に向かうため協力する。あらゆる虐殺を繰り返さないためにソンミの虐殺を忘れるな、と世界の人びとにいいたい」とあいさつしました。
式典には千人以上の地元住民が参加。チャン・ディックさん(68)は「私たちにとって特別な日。この日になると悲しくなる。外国から悲しみを分かち合いにきてくれる人は、歓迎だ」と話しました。