2008年3月17日(月)「しんぶん赤旗」
岩国基地
最新鋭攻撃機配備も
3年〜5年後 垂直着陸の米F35B
米海兵隊岩国基地(山口県)に、最新鋭の戦闘機F35Bが、早ければ三年後に配備される可能性のあることが分かりました。同機は「世界で最も強力なターボファンエンジン」(米国防総省の説明資料)を搭載。在日米軍再編計画に盛り込まれている空母艦載機部隊の移駐による基地機能の強化をいっそうすすめ、爆音などの基地被害をいっそう深刻にする危険があります。
岩国基地の機関紙「イワクニ・アプローチ」十四日号(電子版)などによると、同基地に所属するFA18C戦闘攻撃機部隊(第二一二海兵戦闘攻撃中隊=VMFA212)が今月末、一時的に解散。代わって米本土から移転してきたFA18D戦闘攻撃機部隊(第二四二海兵戦闘攻撃中隊)が、四月から同基地で全面的に運用を開始することになっています。
しかし、「(統合打撃戦闘機の)F35Bが運用可能になれば、VMFA212は統合打撃戦闘機部隊として復活する」としています。時期は「およそ三年後から五年後のうち」としています。
米海兵隊の航空部隊の編成などに関する「海兵航空計画」(二〇〇七年六月)では、配備機種は明らかにしていないものの、VMFA212がいったん解散した後、二〇一二米会計年度(一一年十月―一二年九月)に岩国基地で復活することになっており、F35Bが配備される危険は大きいといえます。
F35B ロッキード・マーティン社が開発しているF35戦闘機の三タイプ(A、B、C型)のうちの一つ。海兵隊のAV8B垂直離着陸攻撃機やFA18戦闘攻撃機の後継機です。ステルス性能を持ち、超音速飛行、短距離離陸・垂直着陸が可能。海兵隊は二〇一一年から導入を始め、最終的に四百二十機を調達する計画とされます。
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