2008年3月16日(日)「しんぶん赤旗」
国は原爆症と認めて
青年と被爆者ら宣伝
東京
「すべてを奪った核兵器は許しちゃいけない」。レゲエの音楽にのせ、原爆症認定集団訴訟を支援する青年や原告、被爆者たちが署名をよびかけます。十五日、東京・渋谷駅ハチ公前とNHK前の並木通りで、認定制度の抜本的改善を求める行動がおこなわれ三十人以上が参加、四百五十人が署名を寄せました。
「訴訟のことは知らなかったけれど、戦争を起こした国が原爆被害を補償するべきです」と川崎市宮前区の女子高校生(16)。東京都渋谷区の男性(67)は「親が戦没しました。戦争が風化するなかで、国が昔来た道に戻っているように思います。原爆被害を認めないのも、それと同じではないか」と話していました。
路上に並べた原爆の惨状を伝える写真パネルに、道行く人が足を止めて見入り、大阪府在住の若い女性は「インターネットで紹介したい」とカメラに収めていました。
参加者は「国は原爆被害を過小評価するな」と書いた黄色いプラカードを掲げ、原爆症認定問題を知らせるカードを配布しました。
マイクを握った東京保険医協会事務局の片方(かたがた)真佐子さん(33)は「被爆者の問題は私たちの未来につながること」と語り、養護学校教員の男性(27)は「劣化ウラン弾で、世界中で障害を持った子どもが増えている」と話しました。
東京都原爆被害者団体協議会(東友会)の飯田マリ子会長は「病気で苦しむ被爆者を一日も早く原爆症と認めてほしい」と訴えました。
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