2008年3月15日(土)「しんぶん赤旗」

「これでは救われない」

被爆者ら院内集会 新基準案に怒り


 「被害の実態にみあった原爆症認定制度を」と十四日、国会内で、日本被団協、集団訴訟の原告団、弁護団の三団体が呼びかけた緊急集会が開かれ、約百人が参加しました。

 日本被団協の田中熙巳事務局長は、「すべての原告が認定されるまでたたかいをすすめよう」とよびかけました。

 東京弁護団幹事長の内藤雅義弁護士が協議について報告し、「このまま厚労省の新基準案が実施されれば、判決とのダブルスタンダードができてしまう。裁判は解決しない」と語りました。

 全国原告団の山本英典団長は、「厚労省はまた被爆者を裏切るのか。被爆者救済に軸足を移すというなら文書に示してほしい」と求めました。

 厚労省が新基準案の積極的認定の範囲に入れようとしない甲状腺機能低下症を患い、東京地裁で勝訴した原告の女性は、「二十六年前に発症し薬漬けですが、新基準案では救済されません」と訴えました。

 与野党の衆参国会議員が出席しました。日本共産党から穀田恵二、高橋千鶴子両衆院議員が出席し、「超党派で解決を」とあいさつ。志位和夫委員長、市田忠義書記局長らがメッセージを寄せました。

 集会に先立ち、厚労省前で、原告、被爆者、支援者らが小雨をつき、亡くなった原告らの遺影と折り鶴を掲げて「認定問題の早期解決を」と訴えました。認定制度の抜本的改定を求める署名四万三千人分余を厚労省に提出。これまでに提出した署名は四十七万四千人分余になっています。


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