2008年3月13日(木)「しんぶん赤旗」
新銀行東京改ざん疑惑
調査拒否許されぬ
大山議員 石原知事の責任追及
十二日の東京都議会予算特別委員会で日本共産党の大山とも子議員は、都民の怒りの声が寄せられている新銀行東京の経営破たんの問題で、引き続き石原慎太郎知事の責任をただしました。
十一日の同委で吉田信夫議員が取り上げた新銀行のマスタープラン原案にあったデータを都幹部が「三年後赤字」から「大幅な黒字」に書き換えた問題について一般紙も注目し報道しました。石原知事は「調査する必要があるならやったらいい」と無責任な態度に終始し、佐藤広産業労働局長は事実を否定しました。
大山氏は「銀行を進めるかやめるかにかかわる重大問題だ。事実を調べもしない態度は許されない」と批判し、すべての関係書類の公開と関係者の調査を要求しました。
石原知事は「証言者の名前を明かさなければ調査できない」と重ねて調査を拒否。「自分が社長ならもっと大きな銀行にした」との知事の答弁を聞いて「冗談じゃない」「素人が社長になったら傷が深くなるばかりだ」と怒る都民の声を紹介した大山氏に対し「一部の都民の声は真摯(しんし)に承る」と答えました。
また、同行が二月に策定した再建計画について大山氏は、新銀行の預金四千億円のうちすぐに現金化できる資産が三千億円あり、預金者保護は可能だと指摘。健全な貸出先は都の特別融資で借り換えるなどの道もあるとして、「まじめな中小企業を守るために、知事は金融庁や民間金融機関に頭を下げても協力を頼むべきだ」とのべました。