2008年3月9日(日)「しんぶん赤旗」

後期高齢者医療制度

“うば捨て山”以下だ

TBS系 小池政策委員長が指摘


 日本共産党の小池晃政策委員長は八日、TBS系「みのもんたのサタデーずばッと」に出演し、政府が四月から実施しようとしている後期高齢者医療制度について各党出席者と議論しました。

 後期高齢者医療制度は、七十五歳以上のお年寄りを国保や健保から追い出し別枠の制度に囲い込むものです。年金から保険料が天引きされるほか、受けられる医療も制限されます。

 小池氏が、「年齢で切り離すというのは、国民皆保険を実施している国では世界でも初めてだ」と指摘すると、みの氏も「うば捨て山だ」と発言。小池氏は、「うば捨て山はお金をとらないのだから、もっと悪い」と強調しました。

 年金からの保険料天引きについても、「『消えた年金』で年金はまともに払わないのに、取り立てだけきちっとやる。振り込めさぎよりひどいくらい」と批判。みの氏は、保険料負担が、全国平均で介護保険料と合わせると月一万円を超える負担になり、保険料を一年以上滞納すると保険証が取り上げられることを紹介しました。

 制度導入時の厚労相だった坂口力衆院議員(公明党)は、「後期高齢者医療制度を維持していける枠組みができたのは評価してもらいたい」と発言。自民党の河野太郎衆院議員も「資産ベースでみれば七十五歳以上が一番大きい。そこに負担してもらうのは間違った制度ではない」と強弁しました。

 小池氏は、年金しか収入のない高齢者が六割だと反論。政府が二〇二五年までに八兆円の医療費削減をいい、そのうち五兆円を後期高齢者で削ろうとしているとし、「お年寄りを狙い撃ちにするのをやめ、むだを削るべきだ」と道路予算や軍事費の削減を主張しました。

 みの氏は、「これから弱っていく方たちを対象にやっていくところに、ちょっと問題があるんじゃないか」とコメント。毎日新聞編集局顧問の岩見隆夫氏も「一番許せないのは隔離政策だ。(後期高齢者医療制度は)隔離政策という思想だ」と批判しました。


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