2008年3月4日(火)「しんぶん赤旗」
「石原銀行」400億円追加出資 反対が圧倒
シール投票 都民次つぎ
「むだな税金投入をさせないために都民の意思を表しましょう」―。新銀行東京の経営破たんで都民の税金四百億円が追加出資されようとしている問題で日本共産党都議団は三日、新宿駅西口前でシール投票を呼びかけました。
高層ビル下を行き交う人が次々と足を止めシールを張っていきます。一時間の宣伝で四百三十三人が投票。税金投入に賛成は三十一人で、反対が三百九十八(91・9%)に達しました。
「石原銀行」と呼ばれる新銀行東京。石原慎太郎都知事がトップダウンで二〇〇四年に設立し、一千億円出資しました。今年三月期決算で累積損失が一千億円にふくらむ見通しで、追加分を含め千四百億円の出資になると、都民一人あたり約一万一千円の税金投入となります。
マスメディア各社も取材に駆けつけた注目の宣伝。目黒区から来た女性三人組は口々に「原油高騰対策とか年金とかに税金は使うべきだ」などとのべました。元銀行員の男性(79)=新宿区=は「新銀行は設立の最初から失敗だ。融資も野放図で焦げついていたと聞く。破たんして四百億を注ぎ込もうとしているが、その一方で都立病院をなくそうとするのは頭にくる。石原知事は責任を取ってやめるべきだ」と語りました。