2008年3月2日(日)「しんぶん赤旗」
3・1ビキニデー
核兵器ない世界へ共に
内外の多彩な登壇者 1500人が集う
静岡・焼津
一日に静岡県焼津市の市文化センター大ホールで開かれた被災五十四年二〇〇八年3・1ビキニデー集会では、マーシャル諸島共和国前上院議員のアバッカ・アンジャイン・マディソンさんや、フランス在住の平和運動家の美帆・シボさんら多彩な人たちが登壇。約千五百人の参加者は大きな拍手でこたえました。
第五福竜丸の元乗組員の大石又七さん、映画「ビキニの海は忘れない」の森康行監督がビキニ事件への思いを語りました。森さんと静岡県出身の美帆さんが高校の同級生と紹介されると会場は「おー」の声があがりました。
一九八二年にフランス広島・長崎研究所を結成した美帆さんは、スライドで写真を示しながら、高校での原爆展開催などフランスにおける反核・平和運動について報告しました。
「死の灰」を浴びた島、ロンゲラップ環礁のアバッカさんは、がんでの死亡が増え、土地も汚染が続いていることを告発。昨年発足したマーシャル新政権が政府としてビキニデーを記念する行事をおこなうようになったと報告しました。
静岡県実行委員長の吉野雄二県評議長が主催者あいさつ。地元焼津市の戸本隆雄市長と、五十四年前に被災した「第五福竜丸」の元漁労長の見崎吉男さんが来賓あいさつ。広島、長崎両市長のメッセージが紹介されました。原爆症認定集団訴訟にとりくむ弁護士、生協の組合員、キリスト教や仏教など宗派を超えて宗教者がずらりと並び、二十代の若い仏教徒が、「とりくみを通じ、これだけの仲間がいれば世界は変わると実感した」と語ると、ひときわ大きな拍手に包まれました。
集会は、原水爆禁止世界大会実行委員会と同ビキニデー静岡県実行委員会が主催しました。
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