2008年2月26日(火)「しんぶん赤旗」

左翼党が議席獲得

旧西独地域ハンブルク 社会保障に期待

ドイツ


 ドイツのハンブルク特別市(州と同格、人口約百八十万人)議会選挙の投開票が二十四日行われ、メルケル首相の与党、キリスト教民主同盟(CDU)が後退する中、左翼党が比例議席獲得に必要な5%を超え、初議席を獲得しました。左翼党は旧西独地域の州・特別市議会選で四回連続の議席獲得。州・特別市レベルでは全ドイツで第三党となりました。

 ハンブルクからの報道によると、CDUが得票率で42・6%(定数百二十一議席中五十六議席)をあげ第一党にはとどまったものの前回より4・6ポイント減らし、過半数議席を維持できませんでした。CDUに対抗する社会民主党(SPD)の得票率は3・6ポイント増の34・1%(四十四議席)、90年連合・緑の党は2・7ポイント減らし9・6%(十三議席)。自由民主党(FDP)は得票率4・8%で議席を獲得できませんでした。

 これに対し、左翼党は今回が初めての同市議会選で6・4%(八議席)と躍進。旧西独地域の州・特別市での同党の議席獲得は、ブレーメン、ニーダーザクセン、ヘッセンに続くもの。同党が議席を持つ州(特別市を含む)はドイツ全十六州中十州、議席総数は百七十五議席となりました。

 ハンブルクでは景気対策と雇用創出の実績を訴えたCDUに対し、SPDは企業のもうけに応じた労働者への利益配分の増大、90年連合・緑の党は環境・教育問題を訴えました。左翼党は弱者のための政治への転換と社会的公正を訴えました。

 左翼党のバルチ幹事長は「ハンブルク選挙の勝利は左翼党の全国的な上昇傾向を確認するものだ。社会的公正、社会保障、教育の平等でわれわれに期待が寄せられた」と語りました。

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