2008年2月24日(日)「しんぶん赤旗」
女性賃金 男性より26%低い
家事分担は3割
フランスは平等?
フランスの女性は男性に比べてまだまだ賃金が安く、責任ある地位についている割合も低い―こんな実態が、仏国立統計経済研究所(INSEE)が二十一日に発表した「男女平等に関する考察」によって明らかになりました。
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二〇〇五年の女性の平均賃金は男性に比べ26%低く、民間ではその差は31%に開きます。
また、女性は大学生の59%を占めるものの、一般的に給料の高くない教育、医療・福祉分野や、個人経営のサービス業などに就く割合が高くなっています。これも女性全体の賃金が低い要因となっています。
〇六年の女性の失業率は、前年の10%から8・4%へかなり改善されました。しかし男性が〇五、〇六年とも7%台であるのと比べると高い率となっています。
管理職など責任ある地位にいる女性の割合は、国家公務員では〇二年は12%、〇五年でも16%です。民間でも25%(〇五年)と低い水準です。
家庭においても、女性は男性に比べて依然大きな負担を抱えています。
女性が毎日の家事にかける時間は男性の二倍。57%の家庭では妻が主に家事をしています。家事を平等に分担している夫婦は三割どまりです。
女性の政治進出は、二〇〇〇年に施行された男女同数を義務付ける法律により、その対象となる地方議会などでは基本的に男女平等が実現されています。
しかしこの法律が及ばない国会では、女性の割合は上院16・9%、下院18・5%と低い割合にとどまっています。
(パリ=山田芳進 写真も)