2008年2月17日(日)「しんぶん赤旗」

政治や労基法知って

貧困と労働を考えるシンポ 雨宮さんが発言

神戸


 作家の雨宮処凛(かりん)さんを招いた「生きさせろ!貧困と労働を考えるシンポジウム」が十六日、神戸市勤労会館でおこなわれ、百五十人が参加しました。

 関西の青年らでつくる「市民社会フォーラム」が中心になって開催した企画「生きさせろ!雨宮処凛と考える 反―貧困 近畿三都物語」(十六日から十七日にかけて神戸、大阪、京都の三カ所で開催)の一つです。

 雨宮さんは、フリーターが精神的にも不安定な働き方であるとともに、正社員も一日十八時間も働かされ「ナチスのアウシュビッツと同じようだ」と発言。精神的な不安定さの背景にある、労働や生活が根こそぎ不安定になっている問題を指摘しました。

 首都圏青年ユニオンの河添誠書記長は、憲法二八条で保障された労働三権を具体的なものにしていくことが重要だとのべ、北九州大学非常勤講師の藤藪貴治氏は、餓死事件など北九州市の生活保護行政の実態を紹介しました。

 「(労働や貧困の問題を)あなたが考えて何になるのと言われたが、どうすればいいか」という会場からの質問に、雨宮さんは「自分自身が生きていくために考えていかなければならないことです。サバイバルするためには政治や労働基準法などを知らなければいけません」と答えました。



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