2008年2月16日(土)「しんぶん赤旗」
“米軍 アメリカに帰れ”
沖縄暴行事件 革新懇が宣伝
東京・渋谷駅前
志位・坂内・高田・米浦・国分・肥田 各氏訴え
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「米軍はアメリカに帰れ」―。全国革新懇は十五日、沖縄の米兵による女子中学生暴行に抗議する街頭宣伝を東京・渋谷駅のハチ公前で行いました。日本共産党の志位和夫委員長、全労連の坂内三夫議長、新日本婦人の会の高田公子会長、全教の米浦正委員長、全商連の国分稔会長、全日本民医連の肥田泰会長の六氏が訴えました。
志位氏はまず、この凶悪犯罪を引き起こした米軍に対して憤りをもって抗議するとともに、被害者と家族への謝罪と補償を強く求めました。
志位氏は、事件が起こるたびに「綱紀粛正」や「再発防止」の申し入れを繰り返すだけですまそうとする政府の態度を批判し、一九九五年の少女暴行事件から二〇〇七年までの間に、沖縄県警が摘発した米軍関係者による女性暴行事件の被害者が十七人にのぼることを指摘。「実際に摘発されたのは氷山の一角。政府が本気で『再発防止』というなら、基地の縮小・撤去に踏み込むしかないではないか」と力を込めました。
志位氏はさらに、「日米地位協定で治外法権の特権を与えられていることが、米兵を増長させ、植民地の支配者のような感覚をつくっている」と同協定の抜本改定の必要性を強調しました。
志位氏はまた米軍基地について、空母艦載機受け入れ反対を貫いた山口県岩国市の井原勝介前市長にたいして、国が市庁舎建設の補助金を出さないという卑劣な圧力をかけたことに言及。同氏は市長選で惜敗したものの大健闘し、「一度動き出した流れをおしとどめることはできない」と堂々と語っていると紹介し、「こういう卑劣なやり方は必ず失敗する」と力説しました。
そして、日米政府が全国各地に押し付けている「米軍再編」は、米国以外では日本にしかない「殴りこみ部隊」の基地をさらに強化する「異常な基地強化だ」と強調。「『米軍再編』の名での基地強化を許さない、米軍基地は縮小・撤去を」と全国が連帯してたたかいをすすめることを呼びかけました。
各団体代表は「政府は日米軍事同盟を最優先にしてアメリカに及び腰だ。毅然とした対応をすべきだ」(坂内氏)、「子どもの心、人間の尊厳を踏みにじる今回の事件は絶対に許せない」(米浦氏)、「人を殺すことを目的にした米軍は日本にはいらないとの声を広げよう」(高田氏)と訴えました。
宣伝参加者が集めた抗議の「ひとことメッセージ」に「絶対に許せません!!」と書いたさいたま市の女性(24)は「米軍が日本にいて、国民に利益があるのでしょうか。こんな犯罪をするのなら、アメリカにひきあげてほしい」と話しました。
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