2008年2月14日(木)「しんぶん赤旗」
横浜タクシー米兵暴行事件
運転手が提訴
米第七艦隊旗艦「ブルーリッジ」の乗務員が神奈川県横浜市内でタクシー料金を払わず、請求したタクシー運転手に暴行をくわえた事件をめぐり、重傷を負った田畑巌さん(62)は十三日、事件を起こした米兵と日本国を相手取り、損害賠償を求めて横浜地裁に提訴しました。
同事件は、二〇〇六年九月十七日に起き、米兵は早朝まで飲酒してタクシーに乗り込んできました。同じように早朝まで飲酒した米兵が起こした横須賀での強盗殺人事件(〇六年一月)から一年もたたずに発生しました。
訴状によると、米兵は職務時間中ではないが、米軍が、横須賀での殺人事件発生の原因が飲酒にあるとして、深夜の飲酒規制、外出規制を行ったにもかかわらず、それが不徹底な状況の中で事件が起きたと指摘。加えて、以前からタクシー料金を踏み倒す米兵犯罪が繰りかえされており、同事件も、米兵を監督すべき上司らが監督義務をおこたったことから生じたとのべ、日米地位協定の実施に伴う民事特別法で損害賠償の責任を負っている被告日本国は賠償責任を免れないとしています。
同事件で、横浜地裁は〇七年七月、同被告に懲役一年二カ月の実刑を言い渡しています。
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