2008年2月14日(木)「しんぶん赤旗」

主張

道路特定財源

際限ない大型事業の自動装置


 福田内閣は道路特定財源と「暫定税率」を維持し、「道路中期計画」で際限のない大型道路建設をすすめようとしています。

 中期計画には小泉内閣が「白紙だ」と明言した一万四千キロの高速道路計画が入っています。冬柴鉄三国交相は「小泉首相は『白紙』とは言ったが『やめる』とは言わなかった」と開き直りました。採算性や住民にとっての必要性を度外視した計画に、あくまで固執する姿勢です。

 十二日の衆院予算委では、この一万四千キロにとどまらず、さらに約七千キロの大型道路や六つの長大橋建設まで整備の対象、候補になっていることが明らかになりました。

2万1千キロと長大橋

 道路中期計画は、一万四千キロの高速道路計画とは別に、「地域高規格道路」を整備するとしています。

 その内容をただした日本共産党の穀田恵二議員に、国交省の道路局長は「基幹ネットワークとして(高速道路を)補完するもの」で、「計画路線は百八十六路線、六千九百五十キロだ」と答弁しました。

 一万四千キロに加えて約七千キロ、合わせて二万一千キロの大型道路をつくろうという計画です。「地域高規格道路」には、ほかに百十の「候補路線」まであり、これには「紀伊淡路連絡道路」「東京湾口道路」など六本の長大橋の計画が含まれています。

 東京湾にはすでに東京湾横断道路(アクアライン)が開通しています。しかし、当初の想定交通量を大幅に下回る大赤字路線になっています。それなのに、さらにもう一本、第二東京湾横断道路(東京湾口道路)を建設しようというのです。

 冬柴国交相は、これらの計画を「国土形成計画」として、年度内に閣議決定することをめざしていると答弁しました。高速道路・大型道路の建設がとまらない、まさに際限のない大規模プロジェクトの大盤振る舞いです。その財源を保障するのが道路特定財源にほかなりません。

 道路特定財源について、政府・与党はことあるごとに「地方の要望」を持ち出します。しかし、道路中期計画の五十九兆円のうち、住民がもっとも切実に求めている通学路の整備やバリアフリー化、防災対策は合計でも一割程度にすぎません。

 政府・与党は、救急病院へ患者を一刻も早く運ぶために高速道路が必要などと言いますが、住民が求めているのは遠く離れた病院へ運ぶ道路ではなく、地域の救急病院を増やすことです。

 住民の願いを大事にするなら、なにより地方の裁量に任せることが大事です。“高速道路よりも生活道路を優先する”“大型道路よりも病院を優先する”“大規模プロジェクトよりも住民の暮らし・社会保障を優先する”など、地方自治体と住民が予算の使い方を選択できるよう一般財源化することこそ必要です。

住民要求実現のために

 地方自治体から「暫定税率」の維持を求める声が出ている背景には、小泉内閣と自・公両党がすすめた地方交付税の大幅削減があります。全国知事会も「地方財政の危機的状況をもたらし地域間の財政力格差を拡大させた最大の原因は、地方交付税の大幅な削減である」と厳しく指摘しています。自治体の財政基盤を再建するには、地方交付税の財源保障・調整機能を強化することです。

 地方の道路投資の四割以上は一般財源が占めており、不要不急の道路建設をやめることは一般財源を住民本位に使うことにもつながります。

 住民要求の実現のためにも、道路特定財源の一般財源化を求めます。



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