2008年2月14日(木)「しんぶん赤旗」

診療報酬 75歳線引き

中医協答申 長寿に差別医療


 中央社会保険医療協議会(中医協、厚生労働相の諮問機関)は十三日の総会で、公的医療保険から医療機関に支払われる診療報酬の二〇〇八年度改定案(四月から実施)をまとめ、舛添要一厚労相に答申しました。

 今回改定では、四月実施を狙う後期高齢者医療制度の一環として、「七十五歳以上の心身の特性等を踏まえる」と、外来・入院・在宅・終末期の各分野で、七十五歳以上の医療を差別・制限する別建ての診療報酬体系を盛り込みました。

 外来医療では、後期高齢者診療料(六千円・患者負担は一割)を新設。慢性疾患を「管理」する医療機関を一カ所に限ることで、高齢者が複数の医療機関にかかることを妨げようとするものです。また、検査・画像診断などを同診療料に含むと明記。高齢者の検査回数などが増えた場合でも、医療機関に支払われる報酬は増えないようにする「制限」を設けました。

 入院医療では、「長期入院」にならない体制をとった医療機関への評価を重視。終末期も、「過剰医療」をしない確約をとるなどした医療機関への報酬を高くするなど、七十五歳以上を「手厚い医療」から締め出す方向を打ち出しました。



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