2008年2月13日(水)「しんぶん赤旗」

イラク情勢

米軍が安定脅かす

エジプト大統領発言


 【カイロ=松本眞志】エジプトのムバラク大統領は十一日、「米軍など多国籍軍のイラク駐留継続がテロリストをイラクに引きつけ、域内の治安と安定を脅かすことになる」と発言しました。エジプト半国営の中東通信(MENA)が報じました。

 同通信は「ムバラク大統領はイラク駐留米軍の継続に警告した」としています。今回の発言はこれまでの米軍駐留容認姿勢を変化させたものとみられています。

 ムバラク政権は、もともと二〇〇三年の米軍のイラク侵攻に反対しましたが、旧フセイン政権崩壊後、イラク国内の秩序回復を理由に米軍の駐留を受け入れました。昨年には、ブッシュ米大統領による米軍のイラク増派計画を支持しています。

 今年に入ってムバラク大統領は、湾岸諸国とともに米国のイランに対する好戦姿勢への懸念を強め、中東域内での米国の行動に対して慎重な姿勢を示すようになりました。



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