2008年2月9日(土)「しんぶん赤旗」

08米大統領選

マケイン氏指名確定へ

共和党 イラク戦継続を表明


 【ワシントン=西村央】米大統領選に向けて共和党で指名争いをしていたロムニー前マサチューセッツ州知事(60)が七日、選挙戦からの撤退を表明しました。これによりマケイン上院議員(71)の党候補指名が確定する見通しとなりました。

 ロムニー氏は共和党候補者のなかで伝統的な保守に近いとされていますが、支持が伸びず指名争いを断念したもの。

 七日にワシントン市内で開かれた共和党保守派の会合「保守政治行動会議」で演説したロムニー氏は、民主党のオバマ、クリントン両候補を「イラクからの撤退を口にしている」と非難。共和党で指名争いトップのマケイン氏に対し、「多くの問題で同意できない点はあるが、イラクやテロとのたたかいでの成功をかちとるのなら、彼に同意する」と述べ、支援していく意向を示しました。

 ブッシュ大統領の支持基盤である共和党内の保守派から支持を受けてきたロムニー氏の撤退表明は、保守路線の行き詰まりを示したものといえます。その一方で、戦争継続を共和党の一致点として選挙戦をたたかう意向を強調することで、民主党との違いを印象付けるものになっています。

 マケイン氏も「保守政治行動会議」で演説し、党の団結を強調。イラクからの米軍撤退を主張するオバマ、クリントン両氏の主張については「イラクでの惨劇につながる」と非難しました。また、企業減税や市場万能主義の新自由主義政策を進めた「レーガン革命を目指す」と訴えました。


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