2008年2月7日(木)「しんぶん赤旗」

ギョーザ中毒

苦情の対応に弱点

生協連が謝罪 “健康被害考えず”


 「苦情を受けた当時、多発性の恐れや健康被害につながるものとは判断できなかった」。日本生活協同組合連合会の飯村彰常務理事は五日夜の記者会見で、再三のクレームが寄せられていた「CO・OP手作り餃子」を全品回収しなかった理由についてこうのべ、「販売者としての責任は重い」と謝罪しました。


 殺虫剤のジクロルボスが検出されたのは昨年十一月十日にあいづコープから「オイルのようなにおいがきつくて食べられない」という苦情がきた同製品です。苦情から三カ月たって混入が判明したのは、クレーム処理の過程で包材や流通過程を原因と考えるあまり、ギョーザ自体を軽視する予断がありました。生協連は十一月に外部機関に調査を依頼したところ、トルエンなどが検出されていました。しかし天洋食品の製造過程や包材メーカーでこうした物質を利用しないことから、物流経路で発生したものとして、調査を終えていました。

 同製品は十月五日に宮城県から「アルコール系のにおいがした」という報告が寄せられていました。さらに同月三十一日、「焼いて少し食べてみたところ、薬品のような味がした」という組合員からの苦情も届いていました。

 五日の件は在庫を調べ、異臭がする五袋のみを処分。三十一日の件については、取引先のジェイティフーズに確認を依頼しましたが、「ギョーザより袋のにおいが強いため、発生源は袋ではないか」と、流通過程でにおいや汚れがついたとしていました。

 「原材料やギョーザの製造過程で発生していれば大量発生していたはずで、その他にもクレーム届け出がなかった」(飯村常務理事)という認識が、クレームの原因究明を遅らせました。


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