2008年2月7日(木)「しんぶん赤旗」

主張

3・1ビキニデー

核廃絶運動の新たな高揚を


 一九五四年三月一日、太平洋ビキニ環礁でのアメリカの水爆実験で、第五福竜丸をはじめ多数の日本漁船や周辺住民が甚大な被害を受けてから五十四年目の「3・1ビキニデー」を迎えます。広島・長崎の体験とともに、国民的な原水爆禁止運動の原点です。

10年NPT会議を焦点に

 ことしのビキニデー集会は、夏の原水爆禁止世界大会、さらに二〇一〇年の核不拡散条約(NPT)再検討会議にむけて、核兵器廃絶の運動を大きく発展させる出発点ともなるものです。

 一〇年再検討会議は、二〇〇〇年再検討会議で核保有国を含め合意された、核兵器廃絶を達成する「明確な約束」の実行が改めて問われます。前回〇五年再検討会議は、アメリカの妨害でまったく前進がなかっただけに、「こんどこそ」という声が政府・自治体レベルでも、反核平和運動からも上がっています。

 しかも「テロと大量破壊兵器拡散の脅威」を口実に核兵器使用と先制攻撃の戦略を打ち出し、無法なイラク戦争を強行したブッシュ戦略の誤りや破綻(はたん)は明白になりました。このようなやり方ではテロも拡散も深刻になるばかりであることは、いまや世界の常識です。このもとで拡散問題を解決するためにも、核兵器廃絶以外にないという声が強まっています。

 昨秋の国連総会で非同盟諸国や核兵器廃絶のために行動する新アジェンダ連合諸国は、一〇年再検討会議にむけ、〇〇年合意の実行を促進する決意を示しました。総会では核兵器廃絶を要求する諸決議が、ひきつづき圧倒的多数で採択されるとともに、核兵器の即時発射態勢の解除を求める決議が初めて提案、可決されました。核使用戦略を拡大するアメリカの核兵器がいまも配備されているドイツ、イタリアも賛成し、注目されました。

 かつて米国の核戦略を推進した元高官の動きも重要です。

 昨年一月、「核兵器のない世界」をとの論文を発表したキッシンジャー元米国務長官ら四氏は、先月、再度よびかけを発表し、この一年間に内外で共感が大きく広がったことを明らかにしました。とりわけ米国内では、ケネディ政権から現ブッシュ政権第一期のパウエル国務長官まですべての政権の、国務長官あるいは国防長官や安全保障担当の大統領補佐官など元高官が名を連ね、驚きと歓迎の声が上がっています。

 いまこそ、拡散阻止を叫びながら核兵器を振りかざし、拡散の口実を与えるようなことをやめさせ、核兵器廃絶を迫るときです。

問われる被爆国日本の行動

 このような流れに背を向け、破綻したブッシュ戦略にあくまでも固執するのが日本政府です。

 福田政権は、国連では核兵器廃絶交渉の開始を提起する決議には「時期尚早」と棄権する一方、アメリカの先制攻撃と核使用戦略にそった米軍基地再編強化やミサイル防衛計画に全面的に協力しています。

 しかし被爆国であり、憲法九条を持つ国にあるまじき行動をとりつづけるなら、世界からも国民からも、いっそう厳しい批判を受けざるをえません。核兵器廃絶の署名や「非核日本宣言」の運動、原爆症認定集団訴訟、また憲法九条を守れ、基地強化反対など非核平和の国民的な運動をさらに広げることが期待されます。

 3・1ビキニデー集会は、これら内外の運動を交流し、新たな前進の契機となるでしょう。



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