2008年1月31日(木)「しんぶん赤旗」
帰省客数千万人足止め
首相が対策指示
中国 春節前に大雪
【北京=山田俊英】中国中部、南部の大雪による混乱は三十日になっても続き、来月の春節(旧正月)を前にした帰省客を中心に数千万人の足に影響が出ています。
広東省広州市から北京まで中国を南北に貫く高速道路と鉄道が南部で不通になったため、交通路の動脈が断たれた状態です。交通省によると、道路で雪害の影響を受けている旅客は二十九日現在、全国で五千四百万人。
高速道路にはトラックなど数百台の車両が各地で何日も立ち往生し、警察官が水や軽食を配給。安徽省ではこうした車列が百二十三キロにわたりました。
鉄道は、雪で送電線が切断されて各地で運行停止。広州駅では三十日現在、約八十万人が運行再開を待っています。市当局は駅前に仮設テントを張り、広州交易会の会場などを臨時の宿泊所に提供しています。
閉鎖されていた空港は三十日までに二カ所を除いて復旧し、定期便の運航が再開されました。
政府は被災地への電力確保や燃料、食料の輸送を指示。生鮮野菜の緊急輸送を組織するとともに、便乗値上げへの監視を強めています。温家宝首相が二十九日、被災地を視察して関係部局を指導するなど政府は対策に懸命です。