2008年1月26日(土)「しんぶん赤旗」
自衛隊セクハラ
懲戒検討で内部調査
防衛省回答 原告ら厳正処分要求
二〇〇六年九月におきた女性自衛官に対する上司による暴行、強制わいせつとその後の退職強要事件で国を相手に損害賠償訴訟を起こしている現職自衛官の原告代理人と支援者らは二十五日、防衛省にたいし、加害隊員と上司の厳正な処分、自衛隊でのセクハラ被害の実態調査や再発防止策の確実な実行を申し入れました。
申し入れたのは原告代理人代表の佐藤博文弁護士と女性自衛官の人権裁判を支援する会の関係者ら十三人。日本共産党の紙智子参院議員が同席しました。
応対した同省人事教育局の森佳美服務管理官らは加害隊員の懲戒処分について自衛隊内部での調査に着手し、各部隊にセクハラ相談員を男女複数配置していること、セクハラ被害調査のアンケートを実施し結果を本年度中に公表すると回答しました。
しかし原告代理人や支援者らが強く求めている事件のあった基地司令が面会をなぜ拒否するのかについては理由を明らかにしませんでした。
要請後、参院議員会館で開いた院内集会で佐藤弁護士らは、昨年末に札幌地検が示した加害隊員への不起訴処分に対し、二十三日に検察審査会に起訴を求めて申し立てたことを報告。加害者の厳正な処分と実効性のある再発防止を実施させるためにも、訴訟とともに国会での追及、世論を広げる取り組みの重要性を強調しました。