2008年1月25日(金)「しんぶん赤旗」

JR不採用事件

解決交渉に応じよ

全動労、鉄運機構に要請


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(写真)要請後、「鉄運機構は解決交渉の席に着け」と訴える争議団員ら=24日、東京都港区、鉄道運輸機構・国鉄清算事業本部前

 JR不採用事件の全動労訴訟で、国による全動労(現・建交労鉄道本部)組合員の採用差別、不当労働行為を認めた東京地裁判決を受け、全動労争議団の団員らは二十四日、国鉄を引き継いだ鉄道運輸機構・国鉄清算事業本部(東京都港区)を訪れ、政治解決の交渉に応じるよう要請しました。

 要請団を代表して建交労の佐藤陵一委員長は、「解決の意思を明確にし、責任ある対応をすべきだ。解決交渉テーブルの設置のため、四者・四団体(不採用当事者と所属労組、支援団体)との協議に応じてほしい」とのべました。

 原告とその家族が早期解決を訴えました。原告の妻の菊田洋子さん(62)は、「昨日の判決で、二十年間置き去りにされた夫たちの不当な扱いの責任が認定されました。一人も路頭に迷わせないという民営化時の政府答弁、国会決議の方向で解決を」と発言。松田カツ子さん(60)は「明日の米をも心配しながら何とか子どもを育て、送り出しました。安全運転を誇りにしていた夫が報われる判決。早く交渉に応じてください」と訴えました。

 苫小牧機関区で働いていた竹田吉宏さん(44)は「二十三歳で不採用にされたが、幸い私はまだ若い。定年までの十六年で失われた二十年を取り戻したい」とのべました。

 国鉄清算事業本部管理部職員課の田中周課長は、「今日はみなさんのご意見をお聞きした」とのべるにとどまりました。

 争議団の渡部謙三副団長(62)は、「判決は機構側の主張をことごとく否定した。マスコミもこぞって取り上げ、世論も注目している。あなた方にとっても今が解決の一番のチャンスではないか」と迫りました。


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