2008年1月23日(水)「しんぶん赤旗」
多国間主義で一致
インド・英国が首脳会談
【ニューデリー=豊田栄光】インドのシン首相は二十一日、当地でブラウン英首相と首脳会談を行い、国際政治と国際金融機関における多国間主義の重要性で一致しました。英国はインドの国連安保理常任理事国入りに支持を表明しました。
首脳会談で英国は、米国とインドの民生用核協力を支持。地球温暖化対策で両国は、温室効果ガスの「国民一人あたりの排出量」を、今後の国際交渉の重要な原則にすることで合意しました。また両国は共同声明で、「いかなる状況下にあってもテロは正当化されない」との認識を示し、テロとの国際的なたたかいの重要性を強調しました。
首脳会談に先立ちブラウン首相はインド経済人との会合に出席し、「われわれは(世界経済の現状を)より代表する国際機関をつくることができるし、そうしなければならない」と語り、主要国サミット(G8)、国際通貨基金(IMF)、世界銀行といった具体名をあげて、その改革を強調しました。
米国が主導するIMFと世界銀行は、各国の出資比率により発言権が左右されます。世界経済の現状を反映させて、インドや中国といった新興国の出資比率をアップさせることは、米国の発言権低下を意味します。