2008年1月22日(火)「しんぶん赤旗」

沖縄新基地アセス方法書

知事が「書き直し」要求


 沖縄県名護市にある米海兵隊キャンプ・シュワブ沿岸部へのV字形滑走路の新基地建設に関する環境影響評価(アセスメント)で、仲井真弘多知事は二十一日、政府が提出した方法書について、「書き直し、再提出」することを求める意見書を沖縄防衛局に提出しました。

 今回の意見書は、公有水面埋め立て部分にかかるもので、昨年十二月二十一日に提出した飛行場建設にかかる意見書に続くものです。

 方法書については、県環境影響評価審査会(会長・津嘉山正光琉球大学名誉教授)が十八日に、「書き直し」を強く求める答申を出しています。

 知事意見書は、方法書について、対象事業の内容、環境影響評価の項目ならびに調査、予測および評価の手法について「書き直しをする必要がある」と述べています。また、調査の着手前にその内容を公表するとともに、県および審査会に報告・協議した上で最終的に決定し、その結果を公表することを求めています。

 仲井真知事は意見書提出後、記者団に対し「整理整とんして書き直してほしいということだ」と述べ、住民への公告縦覧を含めた法的な再実施・出戻り要求ではないことを明らかにしました。

 また、沖縄防衛局が二月にも着手を計画している環境アセス調査についても、方法書がそろいさえすれば、県として許可を出す考えを示しました。


住民意見のくみ取り必要

 ジュゴン訴訟団・真喜志好一さんの話 防衛省が提出した方法書について、知事が「事業内容についての記載内容が不十分」であるとして「書き直し」を求めたのは、環境アセス法上、不備があったと認定したからです。

 同法では、方法書を修正した場合、再度、「方法書の送付」「公告・縦覧」「住民意見、市町村意見の提出」といった手続きを踏むよう定めています。それにもかかわらず、法解釈をねじまげて、知事の諮問機関である県環境影響評価審査会での審査だけでことたりるとの立場を取ることは認められません。

 私たちは環境アセス法に基づいた手続きを踏み、住民意見をくみ取るよう求めていきます。



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