2008年1月20日(日)「しんぶん赤旗」
08春闘
大企業はもうけ還元を
電機労働者が実態交流
電機の職場で働く労働者でつくる電機労働者懇談会は十九日、東京都内で春闘勝利めざす交流集会を開きました。
「08春闘に対する電機懇の提言」を発表。電機労働者にも貧困と格差が広がるもとで、電機各社にぼろもうけを社会的に還元させる必要性を強調。労働組合にも働きかけ、賃上げや時間外割増率引き上げ、非正規労働者の待遇改善などの取り組みを職場から広げることを指摘しています。
職場要求アンケートは、これまでに昨年を上回る千二百人から回答が寄せられており、生活が苦しいと答えた人が六割を超え、成果主義賃金に賛成と答えた人が一割弱しかいないなど、切実な要求が職場に渦巻いていることが紹介されました。
各職場からの報告で茨城日立の会員は、若い派遣社員が増え、時給八百円で正社員と同じ仕事をしていると発言。「車を売って電車通勤に変えた労働者もいる。正社員になりたいという声が強い」とのべました。
東芝の会員は、成果主義賃金が再度見直され、裁量労働制の残業時間相当分の手当をさらに削るなど、人件費総額をさらに削ろうとしていると批判しました。
NECの会員は、神奈川県内にある子会社の工場統廃合で、七百人の労働者の県外異動と早期退職募集を計画していると報告。「異動できない人が本人の意思に反して早期退職させられることがないように声をあげていきたい」とのべました。
沖電気の会員は、時給七百五十円のパートで二十一年も正社員と同じように働く女性の例をあげ、「改正パート法を生かして正社員への転換などを労働組合に働きかけている」とのべました。
日本大学の牧野富夫名誉教授が講演しました。