2008年1月17日(木)「しんぶん赤旗」
官製働く貧困の打開
公務労組が春闘方針を採択
国公労連、自治労連などの公務労働者の労働組合でつくる公務労組連絡会は十六日、都内で第三十四回臨時総会を開き、平均一万一千円の賃上げ、非常勤職員の待遇改善を柱とする二〇〇八年の春闘方針案・要求案を討議、採択しました。
主催者あいさつした大黒作治議長は、二〇〇一年比で企業の役員報酬が二―三倍になる一方、勤労者給与は九年連続で減少していることにふれ、今春闘は賃上げに真正面から取り組もうとよびかけました。
黒田健司事務局長が、国家公務員で給与を月額平均一万一千円引き上げる、民間との格差是正のために初任給を高卒で十五万七千円に、大卒で十九万五千円に引き上げる、寒冷地手当を引き上げる―などの春闘方針案を提案。「官製ワーキング・プア」解消のため、非常勤職員の待遇改善を求めるとのべました。
討論で自治労連の代表は、地域医療を担う自治体病院の統廃合で医療の市場化が進む中、北海道では公立病院の診療所化に反対して労働者・住民と首長が一緒に運動していると紹介しました。
特殊法人労連の代表は、市場化テストで民間企業が事業を予定価格の六割で落札し、賃金ダンピングがおきていると告発。全教の代表は、「不適格教員」の分限免職について「子どものためではなく上司の顔色を気にする教師が増える。こうした管理・分断の政策とたたかう」とのべました。
総会は、春闘方針案・要求案と、賃金底上げ、非正規労働者の賃金・労働条件改善、憲法改悪阻止、公務労働者の労働基本権回復、解散・総選挙による政治の民主的転換に向けて総決起をよびかける春闘アピールを満場一致で採択しました。
全労連の坂内三夫議長、日本共産党の塩川鉄也衆院議員が来賓あいさつしました。
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