2008年1月6日(日)「しんぶん赤旗」
今週の国会
防衛疑惑、秋山氏を追及
薬害肝炎救済法案が成立へ
会期末を十五日に控えた臨時国会には、一面所報の新テロ特措法案のほかにも課題が山積しています。
参院外交防衛委員会では八日午前、日米防衛利権疑惑のカギを握る秋山直紀氏(「日米平和・文化交流協会」常勤理事)の参考人質疑がおこなわれます。同氏は、軍需産業と政治家を結ぶパイプ役とされており、「米軍再編」にからむ巨大疑惑も含め、実態の解明がどこまで進むか注目されます。
NHKが中継する予定の同参考人質疑では、日本共産党からは、「交流協会」を中心とした利権構造を一貫して追及してきた大門実紀史議員が質問に立ちます。
今週の国会では、国民の命と暮らしにかかわる喫緊の課題である薬害C型肝炎被害者の救済法案の行方も焦点の一つとなります。
これは、当初、被害者の一律救済を拒否した福田康夫首相が、原告団の命懸けのたたかいと、これを支持する世論の盛り上がりを前に、議員立法による救済を指示したもの。与党プロジェクトチームによって昨年十二月二十八日に骨子がまとめられ、四日にはそれにもとづく法案が原告団や野党に示されました。
法案は感染被害の「発生」「拡大」の双方における政府の責任を認めたうえで、被害者の一律救済をおこなうとしています。日本共産党の志位和夫委員長は、骨子発表の段階でこれを「評価できるもの」とし、一日も早く法案が成立し、実際に救済が始まるために力を尽くすと表明しました。
法案は七日に衆院に提出され、早ければ今週半ばにも成立する可能性があります。
また九日には、福田首相と民主党の小沢一郎代表との党首討論が予定されています。
党首討論はこれまで約二百二十日間にわたって実施されないという異常事態となっています。密室での「大連立」の動きを背景に、今国会では三度にわたり中止・延期されており、今回は予定通り実施されるのか注目されます。
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