2008年1月1日(火)「しんぶん赤旗」
温暖化防止・雇用など重視
英首相が新春メッセージ
【ロンドン=岡崎衆史】ブラウン英首相は三十日、新年の抱負についての英国民向けのメッセージを発表し、地球温暖化防止、経済と雇用、教育、福祉などに力を入れることを表明しました。
温暖化問題では、二〇五〇年までに二酸化炭素(CO 2)排出量を一九九〇年比で最低60%削減することを義務付ける「気候変動法案」の制定を目指すことを公約。また、「良好な環境は良好な経済でもある」と述べ、温暖化防止対策と再生可能エネルギー拡大に関連した雇用を増やすことを表明しました。
同首相は一方で、環境汚染が懸念される原子力発電を温暖化対策の一環として推進することを言明しました。
首相はまた、「グローバル化時代において繁栄はすべての人々の能力に依拠する」と強調し、十八歳までの全青年に教育または職業訓練を保障すると述べ、現在十六歳までの義務教育期間を延長することを改めて表明しました。さらに完全雇用と経済の安定を目指すことを明らかにしました。
ブラウン首相は、主に税金でまかなわれている同国の医療制度「国民医療サービス」(NHS)をさらに利用しやすくすることや公共交通への投資増加を約束しました。
また、世界の国々との協力をしてテロ対策を進めることを表明しました。
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