2007年12月13日(木)「しんぶん赤旗」
国立女性教育会館守れ
政府に統合反対の声
研修・交流に必要施設
女性たちの研修、調査、交流の場としてつくられた「国立女性教育会館」(埼玉県嵐山市)の統合に反対し単独存続を求める声が、全国各地の女性団体からあがっています。
政府が年内にも結論を出すとされる独立行政法人の整理統合計画案では、国立女性教育会館と国立青少年教育振興機構との統合が盛り込まれています。
全国地域婦人団体連絡協議会(全地婦連)の意見書は、「男女共同参画社会の実現は福田総理が所信表明演説で述べた国の重要政策。そのシンボルである国立女性教育会館は政府が責任をもって運営し、いっそう充実させて下さい」と統合に反対しています。
国際婦人年連絡会(加盟全国組織四十一団体)の要望書は、宿泊研修施設をもつ国立女性教育会館の役割を強調して、「情報の地域間格差の解消のためにも」、また、国際的交流・研修にも「欠くことのできない施設」として注目されているとのべています。
日本婦人団体連合会(婦団連、二十一団体)の要望書も、統合に強く反対し、単独の法人として存続するよう求めています。
今年開館三十年を迎える国立女性教育会館は、英語名の頭文字をとって「NWEC(ヌエック)」の名称でよばれています。研修に参加した女性たちが地域で活動を広げています。地方の女性団体も「統合反対」の要望書を出しています。
その一つ、岩手県のもりおか女性の会事務局長の三田村園子さん(新日本婦人の会盛岡支部支部長)は、「国立女性教育会館が全国の女性たちとの情報交換、ネットワークづくりにはたす機能は他にかわるものがありません。女性たちが会館の事業に参加して力をつけ、その成果を持ちかえり、地域社会づくりに参画しています」と話しています。