2007年12月7日(金)「しんぶん赤旗」
東電、活断層認める
柏崎沖 原発設計時の評価覆す
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東京電力が柏崎刈羽原発の設置許可申請時に、活断層ではないとしていた柏崎沖の断層を活断層だったと認めました。東電が五日、経済産業省総合資源エネルギー調査会の作業部会で報告しました。
問題の断層は、同原発から約十八キロメートル離れた海底にあります。同原発に大きな被害をもたらした中越沖地震の震源断層との関連も指摘されています。
東電は原発建設のために一九七九年以降、周辺海域の地質調査を実施し、問題の断層(F―B断層)を発見していました。しかし、長さを七―八キロメートルと評価、活断層ではないとしていました。国の審査でも、東電の評価を妥当としていました。
しかし、二〇〇三年に行った再評価では、「約二十キロメートルの長さの活断層の可能性がある」という結論になりました。それでも、地震の揺れは想定の範囲内にとどまるとして、再評価の結果を公表しませんでした。
今回、中越沖地震を受けて再調査した結果、この断層が活断層で、長さが二十キロメートルに及ぶことを再確認したとしています。
東電は、同原発に近い長岡平野西縁断層帯についても、国の地震調査研究推進本部がマグニチュード(M)8級の巨大地震の可能性を指摘しているにもかかわらず、M6・9を想定し、見直しを行っていませんでした。また、島根原発をめぐっても、原発近くの活断層を中国電力が過小評価するなど、原発近くの活断層の過小評価が問題になっています。