2007年12月6日(木)「しんぶん赤旗」
イランへの武力攻撃反対
米元将軍ら 政府に意見
“イラクの過ちくりかえすな”
米紙に全面広告
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【ワシントン=山崎伸治】米国の反戦連合体「戦争なしの勝利」は四日付の米紙ニューヨーク・タイムズに、米軍の退役将軍ら五人が連名で、イランに対する武力攻撃をやらないようブッシュ政権に求める全面広告を掲載しました。
名を連ねたのは米陸軍のウィリアム・オドム中将、ロバート・ガード中将、ジェームズ・トンプソン中将、ジョン・ジョンズ准将、空軍のリチャード・クラス大佐の五人です。
広告はブッシュ大統領とチェイニー副大統領の顔写真を配し、「イラクで終わりのない戦争と悲嘆にわれわれを引き込んだのと同じ一味が、同じことをイランでやろうと脅している」と警告。
イラク戦争は失敗であり、「もう一つの戦争が数十年も長引くことなどわれわれはまったく必要としていない。国を愛する全米の人たちに、ブッシュ大統領がイランを攻撃しないよう、議会に対してともに呼びかけることを求める」と訴えています。
また同日夜、「戦争なしの勝利」はワシントン市内でタウンホール・ミーティングを開催。広告に名を連ねたガード氏のほか、ローレンス・ウィルカーソン氏(パウエル氏在任時の米国務長官首席補佐官)、トム・アンドルーズ元下院議員(「戦争なしの勝利」全国理事)が訴えました。
ウィルカーソン氏は、前日公表されたイランの核開発に関する「国家情報評価」(NIE)報告について、「ブッシュ政権の主張とは驚くほど異なっている。イランとの外交、対話に転換する好機だ」と指摘。対北朝鮮と同様の働きかけが必要だと強調しました。