2007年12月3日(月)「しんぶん赤旗」

ヨルダンに秘密収容所

米紙報道 「拷問もあった」

CIA


 【ワシントン=山崎伸治】米紙ワシントン・ポスト一日付は、米中央情報局(CIA)がヨルダンの情報機関を「テロ容疑者」の秘密収容所として利用していたと報じました。二〇〇〇年以来少なくとも十二人の「容疑者」が移送され、取り調べで拷問を受けていたことを明らかにしています。

 CIAが拘束した「テロ容疑者」を海外の秘密収容所に送り込んでいたことは、同紙が〇五年十一月に暴露。ブッシュ大統領は〇六年九月に初めて秘密収容所の存在を認めました。その場所については、これまでポーランドとルーマニアがあげられていました。

 同紙によると、ヨルダンで秘密収容所として使われたのは、ヨルダンの総合情報部(GID)本部。CIAが主に他国で拘束した「テロ容疑者」を収容し、その後キューバにあるグアンタナモ米軍基地内の収容所などに移送していたといいます。

 同紙は、「(GID本部の)取り調べ官は口の堅い容疑者にしゃべるよう説得することで評判が高かった」と指摘。同本部で国際法に違反する拷問が行われていたとして、性的虐待や電撃などを受けたという元容疑者らの話を紹介しています。

 同紙はまた、GIDは「アラブ世界でCIAが最も信頼するパートナー」で、長年にわたってCIAから資金や訓練、装備などの提供を受けていたと指摘しています。

 CIAは同紙に対し、GIDとの関係については回答せず、「米国は拷問を受けると思われる国には個人を移送しない」と一般的なコメントを出しています。


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