2007年11月28日(水)「しんぶん赤旗」
CO2削減
電力業界の対策重要
参院委 市田氏質問に環境相
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日本共産党の市田忠義議員は、二十七日の参院環境委員会で地球温暖化対策について、鴨下一郎環境相の姿勢をただしました。
市田氏は、日本の温室効果ガス全排出量に占める石炭火力発電による二酸化炭素(CO2)排出量の割合が、京都議定書が定める基準年(一九九〇年)の4・76%から、二〇〇五年には15・08%に増加(表)している事実を示し、「総排出量の七分の一を占めるまでになっている。本格的にエネルギー転換を図り、排出量総量で削減を電力業界に迫るべきではないか」とただしました。
鴨下環境相は「電力分野の排出削減対策は他分野の排出にも影響を与えるため重要と認識している」と答弁しました。
また、市田氏は、日本経団連の「自主行動計画」で、このうちの十二業界が削減目標を達成したとしながら排出量では、基準年から二千五百万トンも増やしていることを指摘。「業界任せになっている」と批判しました。
日本経団連が十四日、〇六年の削減実績を発表し、「七年連続で目標達成した」「産業界の努力は限界」と主張していることを紹介した市田氏は、「大臣は、これだけ実際の排出量を増やしていても産業界の努力は限界だと思うのか」と質問。鴨下環境相は「より深掘りした努力をしていただかなければという認識」とのべ、限界ではないとの認識を示さざるを得ませんでした。
市田氏は、東京都の例もあげ、「自主的取り組みという枠組みには限界がある。実効性ある削減目標を企業に義務付け、排出量取引制度にふみだすべきだ」と強調。鴨下環境相は「検討を加速したい」と述べました。
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