2007年11月28日(水)「しんぶん赤旗」
額賀・守屋氏の喚問議決
参院財金委 来月3日に実施
参院財政金融委員会は二十七日、額賀福志郎財務相と守屋武昌前防衛事務次官にたいする証人喚問を十二月三日に実施することを野党の賛成多数で議決しました。自民・公明は出席を拒否し、採決に加わりませんでした。
同委は二十六日から理事会と理事懇談会を断続的に開き、野党が要求する額賀氏らの喚問について協議しました。与党は民主党が追及する昨年十二月四日の額賀氏と守屋氏、宮崎元伸容疑者(山田洋行元専務)らとの宴席について、これを否定したうえで、証言者の名前が明らかにされないことなどを理由に喚問に反対を示していました。
しかし二十七日午後、民主党の山岡賢次国対委員長らが会見で、守屋氏が証言者だと説明。同党は、与党の喚問反対の理由は成り立たなくなったとして、委員会での採決となりました。
現職閣僚の喚問招致としては、四十九年ぶり二人目という異例の事態となります。
与党、事実解明を拒否
大門議員が会見で批判
日本共産党の大門実紀史議員は二十七日夜に会見し、同日の参院財政金融委員会での証人喚問の議決に賛成した経緯と立場を明らかにしました。
大門氏は、日本共産党が以前から、単に額賀氏の宴席出席問題にとどまらず、軍事利権全体の解明のために、額賀、守屋両氏と、秋山直紀「日米平和・文化交流協会」常勤理事の三人の証人喚問を強く要求するとともに、全会一致での喚問実現を最後まで強く求めたと説明しました。
問題となっている昨年十二月四日の額賀、守屋両氏、宮崎元伸容疑者(軍需専門商社「山田洋行」元専務)らとの宴席の事実関係については、民主党が額賀氏の出席を新たに証言したのは守屋氏だと明らかにしたことから、この時点で疑惑の解明を求める国民に応えることが、国会全体の責務となったと指摘しました。
大門氏は、守屋氏の再喚問をおこなったうえで、あらためて額賀氏を喚問するという二段構えの手順を踏むことも提案したものの、与党の自民・公明両党は、守屋氏の再喚問そのものにも反対したとのべ、「事実の解明そのものを頭から拒否した与党の責任が問われる」と批判しました。