2007年11月25日(日)「しんぶん赤旗」
生きる権利歌う
うたごえ祭典2日目
ズン、ズン、ズンッと和太鼓の音が二階席まで響き、子どもたちの元気な声が会場内に広がります。百人を超すアコーディオン奏者の「新世界交響曲第四楽章」の演奏に、聴衆は前のめりで聴きいります。
「日本のうたごえ祭典in奈良」二日目の二十四日、奈良市内の奈良市中央体育館で大音楽会「ともに生き、ともにうたおう」が開かれ、体育館一面に並べたパイプいすなど全席を埋め尽くす五千人が参加しました。
舞台には、「生きていていいと感じるために」などの歌詞を子どもたちが紡ぎ、池辺晋一郎さんが作曲した「子どもと大人による合唱組曲〈ボクたちのさがしもの〉」をはじめ、各分野の合唱団が登場。いのちを輝かせ、心を響かせ合おうと、シルバー、保育、障害者、子ども、労働者、青年、女性が生きる権利を願うそれぞれの叫びを歌に託しました。
客席の最前列で「憲法九条 五月晴れ」を一緒に歌っていた車いすの男性(57)は滋賀県から二年連続の参加。采野さんは、「うたごえは働き続けた自分の気持ちにぴったりです。雅楽や中国の南京理工大学の『龍の踊り』などいろいろな出し物があり、来てよかった」と笑顔で語りました。
最後の全員の合唱「大うたう会」では、うねるような歌声が会場から起こりました。