2007年11月15日(木)「しんぶん赤旗」

老齢・母子加算 元に戻せ

食事は1回、修学旅行断念も

全国連絡会が厚労省交渉


 生存権裁判を支援する全国連絡会は十四日、「老齢加算、母子加算を元に戻せ。生活扶助基準を引き下げるな」との要請書を舛添要一厚生労働相に提出し、厚労省と交渉しました。午後、参院議員会館で学習交流集会を開きました。


 生存権裁判は生活保護の老齢加算、母子加算の削減・廃止の処分取り消しを求める裁判です。「生存権が侵害された」として全国で百十三人の生活保護利用者が原告になり八カ所の地方裁判所に提訴しています。

 政府は生活保護予算の削減を目的に二〇〇三年度から老齢加算、母子加算、多人数世帯の生活保護基準額の削減・廃止をすすめ、厚労省は来年度予算編成にあわせ「生活扶助基準に関する検討会」を設置、地域差を含む扶助基準の見直しをすすめようとしています。

 交渉では八人の原告が「老齢加算がなくなり食事を二回から一回に減らした」「兄弟や親せきの見舞いにも行けず香典も出せない」「母子加算がなくなり、児童扶養手当も削られようとしている。高校生の子に修学旅行を断念させなければと不安です」と訴えました。

 厚労省の担当者は「生の声を聞けたのは貴重。ムダにしないようにしたい」と回答しました。

 学習交流集会は百人を超す人が参加。小川政亮会長が主催者あいさつ。新井章弁護士が〇八年三月に結審を迎える東京地裁での裁判を中心に取り組みを報告。原告が決意表明、支援する会の代表が各地の活動を交流しました。

 日本共産党の小池晃参院議員や自民、民主、社民の各党国会議員があいさつしました。

 集会後、参加者は議員要請行動をおこないました。厚労省交渉と並行し同省前で宣伝行動をしました。


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