2007年11月13日(火)「しんぶん赤旗」

イエン・サリ元副首相を拘束

特別法廷 大量虐殺の責任追及へ

カンボジア


 【ホーチミン市=井上歩】一九七〇年代のカンボジア大量虐殺に関与した旧ポル・ポト政権幹部を裁く特別法廷は十二日、イエン・サリ元副首相兼外相(83)と妻のイエン・チリト元社会問題相の身柄を拘束しました。人道に対する罪や戦争犯罪などが問われる見通しです。

 元副首相は、一九七五―七九年に約二百万―三百万人とされる国民を虐殺したポト派政権で外交を担当し、政権の顔となりました。ポト派ではナンバー3の地位にあったとされます。同政権崩壊後に死刑判決を受けましたが、九六年に政府に投降、恩赦を受けました。

 カンボジア政府と国連が共同で運営する特別法廷は、これまでにヌオン・チア元人民代表議会議長ら二人を拘束。訴追対象のポト派政権元最高幹部では、キュー・サムファン元国家幹部会議長も今後拘束される見通しです。


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