2007年11月13日(火)「しんぶん赤旗」
「核兵器は廃絶を」
米国で73% ロシア63%
米大学が調査
米国のメリーランド大学の調査チームなどが九日発表した米国とロシア両国民の核兵器に対する意識調査によると、核兵器廃絶を支持しているのは米国で73%、ロシアで63%に達していることが明らかになりました。
この調査は、旧ソ連崩壊後、かつての米ソ間の緊張がなくなったもとでも、米ロ両国が数千発の核兵器を保有しているなか、核兵器に対する両国民の意識をさぐるために実施したもの。調査は核兵器の警戒態勢の解除、包括的核実験禁止条約(CTBT)参加の是非、核兵器廃絶など九項目にわたって実施されました。
このうち、核兵器廃絶については、検証のための世界的なシステムが確立された場合、米国で73%、ロシアで63%廃絶を支持、反対は米国で24%、ロシアで13%となっています。
自国政府に対して、核兵器廃絶に向けた努力を他の保有国とともにさらに行うべきだと答えたのは、米国で79%、ロシアで66%となっています。こうした努力に反対と言うのは米ロとも18%にとどまっています。
さらに、警戒態勢をとっている核兵器については、検証体制が確立した場合、米国で64%、ロシアで59%がこの態勢の解除に同意しています。反対はそれぞれ33%、23%にとどまっています。
米国が今も批准を拒否しているCTBTへの参加については、米国民の80%が参加すべきと回答しています。ロシアは二〇〇〇年に批准していますが、79%がこれを支持しています。
調査は九月中旬、米国で千二百四十七人、ロシアで千六百一人の成人を対象に実施されました。
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